「動悸」「汗」「やせ」…それ、甲状腺が“働きすぎてる”サインかもしれません
こんにちは、総合診療クリニック大網です。
今回は「甲状腺ホルモンが出すぎる病気=甲状腺機能亢進症」についてご紹介します。
● アクセル全開の体に?
甲状腺は、のどぼとけの下にある小さな臓器で、重さにして約15g、くるみ1個分ほどの大きさです。ここから分泌されるホルモンは、体の代謝(エネルギーの使い方)を調節しています。
このホルモンが過剰になると、体は“常にアクセル全開”のような状態に。
● よくある症状
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動悸・息切れ
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暑がり・汗っかき
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手のふるえ
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食欲があるのに体重が減る
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イライラ・不安・寝つきの悪さ
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首の腫れ(甲状腺の腫大)
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生理不順、筋力低下(特に太もも)
特に20〜40代の女性に多く見られますが、中高年でも発見されることがあります。
● 主な原因
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バセドウ病
最も多い原因。自己免疫の異常で甲状腺が過剰に刺激されます。
→ 抗甲状腺薬などで治療が必要。 -
亜急性甲状腺炎
一過性の炎症で、甲状腺ホルモンが一時的に漏れ出す状態。
→ 痛み、発熱が特徴。消炎剤やステロイドで治療。 -
無痛性甲状腺炎
産後やストレスがきっかけに。痛みはなく、一時的に亢進症状。
→ 多くは自然回復。低下症に移行する場合も。
● おわりに
「疲れやすい」「イライラする」「体重が減る」など、ストレスや更年期のせいかと思っていたら、実は甲状腺の病気だった…ということもあります。
気になる症状がある方は、ぜひ甲状腺のチェックを。原因がわかれば、治療で大きく改善することが多い病気です。
「なんとなく調子が悪い」そんなときも、お気軽にご相談ください。