インフルエンザワクチン接種について ― 科学的根拠に基づくご案内
インフルエンザワクチンの効果と大切さについて、科学的な根拠をふまえてわかりやすくご説明します。
インフルエンザの負担とリスク
インフルエンザは毎年、日本で1,000万人以上がかかるといわれています。
世界全体では数億人が感染し、数十万人が亡くなると報告されています(WHO)。
特に高齢の方や持病のある方は、肺炎・心不全・脳卒中など重い合併症を起こすことがあり注意が必要です。
また、厚生労働省の調査によると、冬になると例年より亡くなる方が増える傾向があり、その背景にインフルエンザが関係していると考えられています。
ワクチンの効果
-
発症を防ぐ効果
成人では、かかる人を40〜60%減らす効果があると報告されています。完全に防ぐことはできませんが、リスクを大きく減らせます。 -
重症化を防ぐ効果
高齢者施設での研究では、入院を30〜40%、死亡を50〜70%減らすことが示されています。 -
子どもへの効果
13歳未満は2回接種が推奨されています。かかりにくくなるだけでなく、家族内での感染を防ぐ効果も期待できます。
接種のタイミング
ワクチンを打ってから2週間ほどで効果が出始め、約5か月間持続します。
日本では毎年12月〜3月に流行のピークがくるため、10〜12月上旬までの接種が最も効果的です。
接種費用
-
通常料金:3,500円
-
65歳以上の方:自治体の助成制度をご利用いただけます。自己負担額はお住まいの市区町村によって異なりますので、ご確認ください。
安全性について
インフルエンザワクチンは不活化ワクチンといって、体内でウイルスが増えることはありません。
副反応として注射した部分の赤みや腫れ、軽い発熱が見られることがありますが、多くは数日で良くなります。重い副反応は非常にまれです。
予約について
当院では以下の時間帯で接種を行っています。
-
平日:13:30〜14:30
-
土曜:11:00〜11:30
この時間が難しい方はご相談ください。できる限り柔軟に対応いたします。
ご予約は デジスマ予約システム または お電話 にて承っております。
まとめ
インフルエンザワクチンは「完全にかからなくなる薬」ではありませんが、
「重症化を防ぎ、命を守るワクチン」として大きな意味があります。
流行が始まる前に、接種をご検討ください。