帯状疱疹ワクチンのすすめ
今回は「帯状疱疹ワクチン」についてお話しします。
最近よく耳にするこのワクチンですが、実際にはまだ「よく分からない」「費用が高いのでは?」という声も多く聞かれます。
でも実は今、とても大事な変化が始まっています。
◆ 帯状疱疹ってどんな病気?
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、子どもの頃にかかった「水ぼうそう」のウイルスが、体内で再び活発になって起きる病気です。
主に 加齢・ストレス・免疫力の低下 が引き金になります。
「ピリピリ」「ズキズキ」とした神経の痛みと、赤い発疹が帯状に出るのが特徴。
中には、発疹が治っても痛みだけが何ヶ月・何年も続く「帯状疱疹後神経痛」に悩まされる方もいます。
◆ 50歳を過ぎたら、誰にでも起こりうる
帯状疱疹は、決して珍しい病気ではありません。
50歳以上の約3人に1人が一生のうちに経験すると言われており、
一度かかっても再発することもあります。
そのため、予防がとても大切なのです。
◆ ワクチンで予防できます
現在、日本で接種できる帯状疱疹ワクチンは2種類あります。
🔸 不活化ワクチン「シングリックス」(2回接種)
・接種回数:2回(2ヶ月間隔)
・有効性:約90%以上
・免疫力が低下している方にも使用可能
・接種部位の腫れや発熱などの一時的な副反応が出ることがあります
🔹 生ワクチン(1回接種)
・接種回数:1回
・有効性:約50〜60%
・免疫が低下している方は接種できない場合があります
◆ 2025年4月から「定期接種」が始まりました!
2025年4月1日から、65歳以上の方を対象に「帯状疱疹ワクチンの定期接種」が始まりました。
この制度では、接種費用の一部が公費で負担されます(自治体によって助成額は異なりますので、詳しくはお住まいの市町村にご確認ください)。
💬 当院でのシングリックス接種費用は、1回あたり22,000円(税込)です。
例えば大網白里市では、1回につき6,500円の助成が受けられるため、自己負担は15,500円となります。
◆ 自治体の助成制度もあります(50歳以上)
定期接種の対象である65歳未満の方でも、
50歳以上を対象に、任意接種として費用助成を行っている自治体もあります。
※助成の有無や金額、対象年齢などは自治体によって異なります。
詳しくは、お住まいの市町村にご確認ください。
◆ こんな方におすすめです
・50歳以上のすべての方
・糖尿病・がん・ステロイド治療中など、免疫が低下している方
・一度帯状疱疹を経験し、再発を防ぎたい方
・ご両親への予防として検討されている方(親孝行の一つとしても◎)
◆ 「元気なうちに」がキーワード
帯状疱疹は、発症してからでは遅い病気です。
ワクチンは 発症前に打つことで最大の効果 を発揮します。
「まだ大丈夫」と思っている今こそ、未来の自分を守るチャンス。
後悔しないために、**「予防という選択肢」**をぜひ考えてみてください。
当院では、帯状疱疹ワクチンの接種を行っております。
どうぞお気軽にご相談ください。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。