🩺 生活習慣病シリーズ 第三弾:糖尿病
血糖値が高いと言われたら?〜糖尿病を防ぐために“今”できること〜
健康診断や血液検査で「血糖値が高め」「糖尿病のけがある」と言われたことはありませんか?
でも、体調は悪くないし、症状もない。だからそのまま放置している――。
実は、そんな方がとても多いのです。
血糖値の異常は、放っておくと将来の糖尿病につながるサインかもしれません。
今回は、糖尿病の怖さと、進行を防ぐために“今できること”についてお伝えします。
初期の糖尿病は、ほとんど無症状です
喉が渇く、トイレが近い、体重が急に減る…といった症状が出るのは、かなり進んでからです。
だからこそ、「大丈夫だろう」と放置されがちです。
でもその間にも、血管や臓器にじわじわと負担がかかり続けていることがあります。
進行すると、合併症が深刻です
糖尿病が本当に怖いのは、「血糖値が高いこと」そのものではなく、その先にある合併症です。
特に、目・腎臓・足などの**細い血管(細小血管)**に影響を与えるのが特徴です。
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目が見えにくくなる(糖尿病網膜症)
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腎臓が悪くなる(人工透析が必要になることも)
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足の感覚が鈍くなり、ひどい場合には壊疽・切断の可能性も
これらはすべて、初期に対応していれば防げる可能性が高いものです。
さらに、糖尿病は**大きな血管(大血管)**にも影響を与えます。
その結果、以下のような命に関わる病気のリスクも高まります。
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心筋梗塞
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脳卒中(脳出血・脳梗塞)
生活習慣で改善できる人もいます
糖尿病は、生活習慣によって予防・改善できる病気です(※一部例外もあります)。
「薬はできれば飲みたくない」と思う方ほど、早めの対策が大切です。
具体的には、次のようなポイントが重要です:
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食事: 糖質や脂質のとりすぎを見直す
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運動: ウォーキングなどの有酸素運動を習慣に
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体重管理: とくに内臓脂肪を減らすことを意識する
これらの習慣を見直すだけで、血糖値が正常に戻る人も少なくありません。
薬やインスリンに対する誤解も多いです
ネットや周囲の話で、不安になっている方も多いのではないでしょうか?
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「一度薬を飲んだら、一生やめられない」
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「インスリンを使ったら終わり」
こうしたイメージを持っている方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。
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初期に短期間だけ薬を使い、生活習慣の改善と併せて血糖をコントロールできる方もいらっしゃいます
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血糖コントロールが難しい場合には、インスリン治療が必要になることもありますが、
その際は専門の医療機関と連携して対応しますので、ご安心ください
当院では、内服治療や生活習慣の改善を中心に、無理のない方針で一緒に考えていきます。
まとめ
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血糖値が高くても、初期には症状がないことがほとんどです
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でもそのまま放っておくと、合併症が進行するおそれがあります
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生活習慣の見直しで改善できる可能性も十分にあります
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薬やインスリン治療には誤解も多いため、疑問は専門医に相談を
目指すのは、**「将来、糖尿病で困らない体」**を今からつくること。
そのために、“今”できることから始めましょう。
📣 ご相談ください
当院では、血糖値や糖尿病に関するご相談を丁寧にお受けしています。
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「今すぐ治療が必要なのか不安」
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「薬を使いたくないけど、どうしたらいいの?」
そんな方も、まずはお気軽にご相談ください。